わかります。。僕自身も最初めっちゃ悩みました。
この記事では僕自身の体験をもとに「文系大学院生と就活」をテーマにお伝えします。
主な内容
- 大学生にとって最大のイベントとは?
- 生涯賃金について抑えておくこと
- 院卒を最大限に活かす方法
大学生にとって最大のイベントといえば、入学式でもサークルでも卒論でもなく、就活だというのは当たり前ですよね。人生の生涯賃金がかかった一大イベントになるかもしれないわけですから。
ここだけの話ですが、、
「人生の生涯賃金がかかった一大イベント」であるにも関わらず、周りを見渡してみるとけっこう手を抜いている人が多くないですか?
だからといって「就活が何となく上手く行かないから大学院にでも」という後ろ向きな決断をしようというわけにもいかないですよね。
もしあなたが
注意ポイント
- 周りが動き出したから自分もそろそろ..
- とりあえず資格(TOEIC)の勉強から..
- どこの求人媒体に登録しようかな~
- なんとなく大学院かな〜
という状態なら、結構真面目な話、この記事を最初から最後まで読んでいただくと少しはお役に立てると思います。
目次
就活か大学院進学かという2軸思考は忘れよう
まずは前提からお伝えしたいと思います。
もし一ミリでも大学院にいく気がないのであれば就活に専念しましょう。
他の記事でも書いたことがありますが、ただの就活の延長期間としての大学院進学はお金と時間の無駄です。
理由は単純明快
「いやいや、とりあえずキャリアに箔をつけるために進学する人もいますよね??」
はい、います。そして彼ら/彼女たちがどれだけ苦労したのかもよく知っています。
そもそも大学院に進学する人は
- 何か関心のある社会的テーマ(研究テーマもどき)がある
これがないとやっていけません。
ロースクールや経営/会計大学院のような専門職大学院であればそうですよね。
法曹界に興味のない人間が法科大学院に進学するのは極めて異例です~~;
なので、何か勉強してみたいとか、2年間続けてみたいという気持ちがなければ、キャリアに箔をつけるどころか下手すると中途退学という形になってしまい新卒というキャリアに傷がついてしまいかねません。
大学院に進学した場合の初任給
少し視点を変えて初任給について見てみましょう。
シビアなことをいうと、日本において大卒(学士)と院卒(修士)の初任給は本当にどんぐりの背比べという言葉が当てはまるくらいほとんど差がありません。
厚労省の資料によると、大卒と院卒の初任給は男女ともに以下の通りです。
- 大卒初任給:だいたい20万
- 院卒初任給:だいたい23万
もちろん、これは企業や業種によって変わりますが、ここでは企業の規模や特定の業種を取り上げて議論することが目的ではないので、あくまで一般論としてお伝えします。
○○○万円のビハインドを背負う覚悟はあるのか
例えば、2021年4月入社のA君と同年4月に某大学院に進学したB君の二人で考えてみましょう。
まずA君が2021年4月から2023年3月までに稼ぐ金額を算出します。なおA君の初任給は20万円、そのうち8割が手取りとして16万円の収入(面倒なので)ボーナスはなしで考えます。
一方で、B君が2021年4月から2023年3月までに学費として支払った金額を出します。ここでは国立の大学院の学費のみを算出し、生活費、家賃、アルバイトなどはここでは考慮しません。
メモ
- A君:16万×24ヶ月=384万円(収入)
- B君:28万(入学費)+53万(学費)×2年=134万円(支出)
単純にA君の2年間の収入とB君の支出を数値だけで比較するなら、518万円の差。つまり、2023年4月地点でB君はA君よりも518万円分のビハインドがある状態で社会人デビューをしているということです。
ここまでで伝えたいこと
この計算には色々無理があることは承知の上です。
大学院在学中に給付型の奨学金が入る可能性、学費が減免される可能性、そもそも親が学費を肩代わりしている等等、あげればきりがありません。
むしろ、院生の自分より同学年の学部卒が先に稼いでいるのは当たり前の話で、その上で大学院に進学しているという方が多いはず。
ここまでで伝えたいことはただひとつ。院卒というキャリア+αでビハインドを埋める、ないしは逆転するだけでの自信と戦略があるのかということです。
ここまでのまとめ
- そもそも大学院とは何かしら研究っぽいことを始める場所
- 研究テーマも何もありませんというのは、餌のついてない釣り竿だけで魚釣りに行く状態
- 最低限、ネタ(研究したいこと)はいるよ、絶対に
- 就活期間の延長(=初回から5点ビハインドを背負った先発投手)
- ここから逆転するには戦略が大事
大卒と院卒では生涯賃金に差が出るのかという話
就活で結果を残すために大卒も院卒もやることは変わりません。
もし大学院進学を目指すのであれば、なんとなく進学するのではなく、きっちり戦略をもって臨みましょう。
ここでいう戦略とは生涯賃金をあげるための戦略のことです。
院卒の場合、同期よりも通常2年遅れて社会人デビューをすることになります。
2年間はバイトなどしなければ無収入状態が続くので、キャリアのどこかの時期に給与上昇ペースが上がらないと生涯賃金は低いままです。
そして大事なことは学部卒であれ院卒であれ、新卒というキャリアを活かせるのは基本一回だけです。
新卒というキャリアを活かした就活戦略の考えは、学部卒も院卒もそこまで大きな違いはありません。
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生涯賃金に差が出る条件
結論をお伝えすると、大卒と院卒という学歴だけで生涯賃金に差が出ることはありません。
ちなみによく言われている生涯賃金があがる条件とは大きく2パターンあります。
ポイント
- 同じ会社でずっと働き続けている
- 専門知識・スキルがある
終身雇用・年功序列の会社であれば、時間とともに年収が上がり、長いスパンで見れば多く稼ぐといえるでしょう。
また2年間学んだ専門知識・スキルの活かせる職場であれば、希少価値のある人材として給料もあがりやすい。
でも実際には
これってけっこう単純な話だと思いませんか。
そもそも終身雇用・年功序列というのがこれから主流の働き方になるのであれば頷けますが、転職市場が年々拡大している昨今、同じ会社に居続けるというのが珍しいのではないでしょうか。
また専門知識・スキルというのも、AI人材とか研究職など全体の数%にも満たないとてもマイノリティーな話であり、実際に日本のほとんどの会社では大卒であれ院卒であれ同じような仕事を任されています。(そもそも専門スキルを活かすジョブ型の会社の方が少ないです)
つまり、大卒であれ院卒であれ生涯賃金を決めるのは職種と業界なのであって大卒と院卒で単純比較できるものではないというのが僕の考えです。
院卒が教える大学院進学組の就活のメリット
「日本の大学生はびっくりするくらい勉強しないね」と海外の留学生から真顔で言われたことがあります。
そういう留学生も日本に来てから遊びに専念する人もボチボチいるので、一概に日本人学生論を語るのも可笑しいと思うんですけど笑
さて本題に入ると、一番最初にお伝えしたとおり、大学生にとっての一番大切なイベントは就活です。学生の本分とか、キャンパスライフでの〇〇とかそれは二の次です。
ところが、大学受験であれほど頑張って勉強した人もなぜか就活にはあまり力を入れない、というか力の入れ方が分からないという大学生がいます。
とりあえず資格、TOEIC、SPIと周りと同じことをしている人が説明会・面接シーズンになりようやく本気を出し始め、「もっとはやく準備しとけばよかったー」という声を耳にしたことがあるかもしれません。
一方で大学院生の就活は
大学院生の就活って超短期決戦です。
4月に入学したと思ったら、翌年には就活が始まります。
なのでM1の段階でゼミ以外の卒業必須単位をとり終え、M2は修論の執筆準備と就活に専念することになります。
学部生には失礼な言い方ですが、本当に遊んでいる余裕がないです涙。
研究室という修羅場の中にいると、自然と就活戦士になれる..とまではいいませんが、院卒という肩書で企業に見られているという意識があるせいか、実は入学当初から就活準備している人もちらほらいました。
そしてこのクソ忙しい毎日だからこそ面接で話すネタが多くなるのもまた事実。
サークル活動の話なくても、ワークショップや短期留学、海外国際機関での長期インターンなどなど、大学院生活で起こった偶発的な出来事でもきちんとストーリーに仕上げれば面接官受けの話はできます。
研究室という存在はでかい
これはあくまで大学院によるという前提にはなりますが、研究室の仲間は大きかったと思います。
僕のいた研究室だとM1の場合、大部屋(70人くらい)、M2からは10人くらいの小部屋に各自机がありました。やっぱり同期というか仲間と一緒に授業を受けたり、学食を食べたり、徹夜をしながら授業の課題をしたりというのは楽しかったです。
寝袋を持参している猛者もいれば、夜中の1時に韓国の辛ラーメンを食べ始める、終電に乗って登校してくる昼夜逆転した人間などなど、
とても狭いコミュニティーだからこそ色々情報交換できますし、面接に落ちても内定をもらってもお互いに大人な対応のできる人がいたので助かりました。
今はコロナということもあり、対面での接触が難しいかもしれませんが、学部生にはない大学院生の就活のアドバンテージのひとつは、研究室の同期だと思います。
まとめ
今回は大学院生の就活というテーマで書きました。
チェックリスト
- 大学院進学に全く興味のない場合は就活に専念すべし
- (日本のほとんどの会社において)学部卒と院卒の待遇に顕著な差が見られない
- ↑海外でMBAを取るなどであれば手当があるが、コロナという現状ではなかなか難しい
- 学部卒であれ院卒であれ新卒キャリアは生涯賃金は大きく左右する
- 就活と修論を両立させるために努力が必要
- もちろん忙しい分面接のネタは増えるのでメリットでしかない
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